第15回文学フリマ/アイドル領域vol.4

アイドル批評誌『アイドル領域』にvol.2から毎回寄稿しているのですが、今回も文学フリマに出ます。
新刊はありませんが、vol.4、vol.3を頒布予定です。

以下、主催の斧屋氏のブログから引用
http://d.hatena.ne.jp/onoya/20121114

同人誌名:『アイドル領域Vol.4』
(全108頁、価格:700円)← amazonで買うより300円もお得!
第15回文学フリマ
日時:11月18日(日)
場所:東京流通センター 第二展示場(E・Fホール)
サークル名:「ムスメラウンジ」
ブース:エ-48(毎回恒例、AKB48と覚えてください!)
文学フリマ詳細についてはこちら→http://bunfree.net/

自分はvol.4に「ネット社会をサバイブするアイドル・プラットフォーム」、vol.3に「ドキュメンタリーとアイドル〜リアリティと物語を確保する「現場」〜」という文章を書いています。

vol.4の「ネット社会をサバイブするアイドル・プラットフォーム」に関して、友人の@katatemaruが骨太感想を書いてくれました。
http://d.hatena.ne.jp/ima-inat/20120525/1337920038

また、Amazonでも取り扱っています(文学フリマで買っていただけるとAmazonより安いです)。

アイドル領域Vol.4

アイドル領域Vol.4

アイドル領域Vol.3

アイドル領域Vol.3


今回は自分は予定があり売り子はしないのですが、アイドル領域を宜しくお願い致します。


また、冬コミではアイドル領域vol.5が出る予定です。2010年春増刊号からはじまってvol.2、vol.3…と毎回寄稿しているのですが、途中から自分の中で漠然とした一貫したテーマが浮かびつつあり、vol.4ではなんとかその輪郭を示すことができたかなと思っています。

アイドルという存在は実にあやふやで、何かに例えようと思えばたいていどんなものにも関連させてこじつけることができます(過去にはそのようなコンセプトで「アイドル、なんか。」というエッセイ集を頒布しました)。アイドルファンという存在は得てして語りたがりであり、語り口には人それぞれ差こそあれ、アイドルについての思いをあれこれと言葉にします。しかしアイドルというのはまた不思議なもので、口にすればするほど自分自身が思い描いていたアイドル像がわからなくなり、他人が語るアイドル像やアイドル論にケチを付けたくなるものです。そのうちに、口をつぐむことが一番正しい、そう結論づけてしまう人も多いでしょう。
しかし、これまでのアイドル領域に関わってきた人たちは、それでも勇気を出して自分のアイドルに対する思いや考えをどうにかして言葉として残したい、形に残したい、そういう思いを持った人たちだと思います。
そういったジレンマが最も強かったのは、日本人なら誰もが忘れられない「3.11」直後でしょう。ただでさえ口をつぐみたい、現実から目をそらしたい、ましてやアイドルについて語るなどもってのほか。それでもアイドルイベントには行きたいし、ついつい震災に絡めてアイドルのことを考えてしまう。そんななかで立ち上がったのが震災へのチャリティを目的として企画された『「アイドル」にいまなにができるか』という同人誌でした。

『「アイドル」にいまなにができるか』
http://d.hatena.ne.jp/onoya/20110402/1301766958
アイドル領域としてナンバリングされていませんが、斧屋氏が主催で、領域の書き手や読者の方が多く参加しました。
自分は「日常と非日常のあいだ/揺らぐアイドルと「現場」」という文章を寄稿しました。先ほど述べた漠然とした一貫したテーマはこの頃から浮かび上がりつつあったものです。日常と非日常、ネットとリアル、都会と地方・・・様々な二項対立の間で揺らぐアイドル像について考え続けてきました。
冬コミで頒布予定のvol.5はvol.4ほどの大作とはいかず軽めの文章になると思いますが、自分なりに考えてきたこのテーマの先にあるものなので、vol.5の予告として、自分の原点でもある震災特別企画に起稿した文章を掲載したいと思います。