借りぐらしのアリエッティ感想

見た。特にネタバレなし感想のみで。忘備録的に軽めで。


もともと観に行くつもりはなかったけれど、300円でチケットを手に入れたため、気軽に鑑賞することに。
ジブリ映画を映画館で見るのはもしかしたら初めてかもしれない。トトロ・ナウシカラピュタ・魔女宅・紅の豚耳すまetcあたりはテレビで複数回見ているけれど、もののけは1回ちょい、それ以降の作品はテレビでチラ見したくらい。特にハウルは途中で意図的に見るのを止めた。そんなジブリ度。


一言でいうと、結構良かった。あまり減点材料がない。映画館の椅子に座って、ストレスレスで1時間半程度の時間を過ごせた。

今までジブリ作品を鑑賞する際に、大きなポイントが2つあった。どちらも一般に言われていることだが、一つは声優について、もうひとつは暗喩について。


・声優に関して

近年のジブリ作品が職業声優を起用しないのはほぼ周知の事実であろう。今回もこの点は同様である。
ヒロイン役のアリエッティは個人的にお気に入りの女優である志田未来。若くして演技が巧みであることで有名な彼女だが、声だけの演技という難しい役も見事にこなしていて、非常に感心した。
一方の神木くん。最近はドラマでもぱっとせず、声優業も数をこなしている割にあの出来・・・彼はこの先大丈夫なのだろうか。彼の第一声ではつい吹き出しかけてしまったのだが、一緒に観に行った友人も吹き出していた。つまりそういうこと。まぁしかし割り切って見れば、ハウルのように耐えられないほどひどい、というわけでもなく、まぁそういうものだと思って見て入れられる。
同様の感想は大竹しのぶにも当てはまるかもしれない。


・暗喩について

宮崎駿作品、特に後期作品には、演出・物語に壮大な暗喩・テーマ性が込められていることが指摘され、批評の対象となっている。ともなると、「ジブリ作品を見る際にそのような見方をせざるを得ない」自分がいて、自分で自分の鑑賞スタイルに疲れてしまい、意図的に新たなジブリ作品を遠ざけている感すらあった。
しかし今回では原作あり・米林宏昌監督という要素もあってか、あまり視線をメタ的なところに置かずに、すんなりと物語を楽しむことが出来た。音楽も絵も素晴らしく、ベタな感想だが、いつの間にか素直に映画に入り込んでいる自分がいて、新鮮だった。良質な絵本を呼んでいるようだった。


取り留めもない感想だが、この程度で。ジブリ映画に対する距離が縮まったのが何より。かも。