語る言葉


モーニング娘。学会の方々の過去のブログを辿っていると(主に2005〜2007年頃)をとても切なくなってくる。

モーニング娘。学会
http://d.hatena.ne.jp/musumelounge/

この現実を、アイドルたちと共に生きてきたのですね。


さて僕は87年生まれ、大体winkの登場と共にこの世に生まれたわけです。80年代アイドルのことは知識でしか知らないし、モーニング娘。の全盛期は小学校高学年〜中学生でした。J-popとしてそれなりに好んで受容していただけでした。


いまでも娘。に対する思い入れは殆ど無く、Berryz工房もとい嗣永桃子に興味を抱き始めたのは2008年のことなので、僕はアイドルオタク界ではいわゆる新参という立場にいます。


そんな僕が語りうる語彙はとても少なく、学会の方々が残した数々の名エントリー(そしてそれらの名エントリーは得てして深い絶望の中で微かな光を求めて書かれている)に出会っては深い感慨を覚えるのであります。


僕の個人的な経験を表すキーワードをざっくり示すと、小学校時代:SPEED 中学時代:ZONE 高校時代:田村ゆかり 大学時代:Berryz工房となるでしょうか。SPEED・ZONEは「アイドルが歌い・踊ること」について大きな何かを示唆してくれたし、声優アイドルはアイドルの持つ虚構性と身体性について考える際に極めてradicalな存在でした。


物語と倫理の共存は難しい。



いまさらですが、nanariさんのエントリをいくつか。

http://d.hatena.ne.jp/nanari/20070326
http://d.hatena.ne.jp/nanari/20070718


そういえば声優アイドルへの入り口は桃井はるこのネトラジを聴き続けていたことだったな、と思い出した。
さんざん語り尽くされているので詳しくは述べないが、桃井はるこはアイドルの「作り手ー受け手」の関係を語る上で極めて重要な存在である。

そういうメタ-アイドルを見て、アニメやゲームに囲まれ、シミュラークルの時代に育った僕は、根本的にはアイドル幻想と現実世界を切り分けて認識している。

でも、メタ視点・パロディに揉まれた世代だからこそ、「どこまでガチなのかわからない」嗣永桃子にすっかり魅了され、安全にネタ化出来ずにいる自分が怖いし、そこに希望がある気もするのだ。